公開データ

修繕積立金の公的な目安と見方

修繕積立金は、外壁、屋上防水、給排水管、エレベーターといった大規模修繕のために区分所有者が毎月積む金です。月額が低い物件は安いのではなく、請求書が先送りされているだけのことがあります。国土交通省の目安と、物件ごとに確認する項目を並べました。

13,054
1戸あたり月額の平均(円、令和5年度マンション総合調査)
36.6%
長期修繕計画に対し積立額が不足と回答した管理組合(同調査)
0.6〜1.1
段階増額積立方式の幅(均等積立方式の基準額に対する初期の下限と最終の上限、2024年6月改訂)

専有面積あたり月額の目安(円/㎡・月)

地上階数建築延床面積参考範囲平均値
20階未満5,000㎡未満235〜430335
20階未満5,000〜10,000㎡未満170〜320252
20階未満10,000〜20,000㎡未満200〜330271
20階未満20,000㎡以上190〜325255
20階以上区分なし240〜410338

この数値は 366 件の長期修繕計画から算出した、計画期間全体の平均額です。いまの月額ではありません。範囲は事例の 3 分の 2 が入る幅で、法定の下限ではありません。機械式駐車場がある場合の加算は含みません。専有面積 70 ㎡ に平均値 335 円を掛けると月 23,450 円という読み方をします。

出価前に確認する 5 つの数字

確認する数字判断の目安
修繕積立金の残高総戸数または総専有面積で割り、次回の大規模修繕の見込み額と突き合わせる。管理に係る重要事項調査報告書で確認する。
1戸あたり月額の㎡換算上の目安表と比べる。下限を下回るなら値上げ計画を、上限を上回るなら借入や機械式駐車場の加算を確認する。
前回と次回の大規模修繕大規模修繕の周期は部材と工法により一般に12〜15年。築30年を超えて実施記録が無い場合は理由を確認する。
長期修繕計画の計画期間と一時金管理計画認定の基準は、計画期間30年以上かつ大規模修繕工事を2回含む、7年以内に作成または見直し、計画期間中に一時金の徴収を予定していないこと。
滞納率同じ認定基準で、3ヶ月以上の滞納住戸が全体の1割以内であること。

判断の目安は国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」から取っています。認定制度の基準であって、これを満たさない管理組合が違法というわけではありません。bukken.io のレポートが使う社内の閾値とは別のものです。

この頁の使い方

  1. 物件の月額を専有面積で割り、上の表の該当する行と比べる。下限を下回るなら「安い」ではなく「いつ、いくら上がるか」を聞く番です。
  2. 仲介を通して管理会社に「管理に係る重要事項調査報告書」を請求し、長期修繕計画書と総会議事録と合わせて 5 項目を埋める。広告には載っていない数字です。
  3. 利回りは、いまの月額ではなく上がったあとの月額で計算する。段階増額積立方式の物件は、値上げの幅が最初から織り込まれています。

出典

更新日:2026-09-12

この頁の数字を、いま見ている物件に当てる

物件の URL を貼るだけで、相場、法規制、災害、賃料収益をまとめた独立レポートが出ます。

本頁は公開資料の整理であり、投資助言ではありません。制度も各金融機関の条件も変わります。実際の可否と数値は、出典の一次資料と、行政窓口、金融機関、宅地建物取引士への確認を優先してください。